社会は意外に優しい、のかもしれない
子どもは知らないけど、大人なら誰でも知っていることの一つに
「サンタさん問題」がある。
実はプレゼントを持ってきているのはサンタさんではなくて
お父さんやお母さんだという話です。
クリスマス商戦と言われるように、12月に入ると企業はバシバシとCMを流し、
デパートにはプレゼントコーナーが設けられる。
これはもう毎年のことで、特に違和感もないのだけど
誰も「サンタさん問題」の答えを明かしていないということに今日気づいた。
どの企業もプレゼントは我が社のおもちゃを選んでね〜とあからさまな態度を見せるのだけど
あくまでサンタさんの仕入先として振る舞い、おもちゃを販売している。
企業だけではない。
うちの子どもと遊んでくれる大人たちは一様に「サンタさん来るの楽しみだねー」
と言ってくれる。
「サンタはお前のお父さんだよ」と言いそうなやつもチラチラいるんだけど、
誰もそんなこと言わない。
特に口止めしているわけでもないのに。
「サンタさん問題」について特に法律で縛られているわけではないし、
教育を受けているわけではないのだけど
企業も個人も一線を超えていない。
「子どもの夢を壊してはいけない」という暗黙の了解と
お互いの信頼だけで大人たちが結ばれているのだ。
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暗黙の了解と信頼関係の例は他にもある。
レストランはご飯を食べてから料金を払うし、
ガソリンも給油後に支払う。
そういえば学生の時に山パンの工場でバイトしたのだが、
社員も誰もいない中、ある工程を一人で任されたことがあった。
ちょっと悪意のある奴が潜入したら異物混入など造作もない環境に
大丈夫なのかなあと心配したこともあった。
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日本人は日本人のことを信頼している。
これは民度の高さの証明でもあるのだろうし
優しさの証明でもある。
こんな関係性で社会が成り立っているって、
なんだかとても嬉しくなりますね。
PS
子どもも大人を信頼してサンタさんの話をしてくれるところもいいですね。