価値観を揺さぶるには接点を持たせること
『〇〇る』という単語は語感がいい。
例えば、
■ググる
→googleで検索する。
■ダブる
→留年する。
■チクる
→秘密にしておくと暗黙に了解されていたものを密告する。
■パクる
→盗む。
■ケチる
必要以上に金品を惜しむ。
言葉の意味は置いておいて、とにかく語感がいい。
では、『ジグる』という言葉は聞いたことがありますか。
正解は『軽く揺さぶる』。
本当は『ジグる』ではなくて『ジグル』
英単語の『Jiggle』です
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以前、障害者理解が進まない原因を書きましたが、接点を持たせたのち、 次に大切なのはJiggleだと考えています。
軽く揺さぶりさえすれば、理性的な人であれば、ちょっと身勝手ですが、あとは勝手に理解が促進するとさえ思うのです。
軽く揺さぶると、言っても難しいことはありません。両者を同じ空間において、生活を見てもらえればいいだけです。
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そんなわけで、『Jiggle』と称して(と言っても、そんな意図があることは説明しないのですが)、積極的にシュウとの生活が見てもらえるように、友人たちを自宅へ招くようにしています。
来てくれる皆さんは、最初、シュウとの距離感に戸惑います。囲んでいるチューブは何を意味しているのか、アラーム鳴るけど大丈夫なのか、そもそも抱っこしていいものなのか、など。けれども抱っこしてもらいながら、それらを一つ一つ説明して、シュウが抱えている困難を紐解くと、質問が飛んでくるようになります。価値観、人生観が揺さぶられ、その原因がどこにあるのか、探し始める瞬間です。つまりここが理解の始まりです。
今日来た友人は、シュウを見て自分の人生を省みたと、帰り際話していました。
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基本的に世間一般の方は、障害者と日常的な関わりを持ちません。それはつまり、基本的には障害者のことに興味がないと同義です。そのような状態にある人に対して、障害理解!障害理解!!と連呼しても届くはずがないのです。
正論を振りかざすのは相手を無視したコミュニケーションです。障害者理解を進めるのであれば、接点を持たせる工夫、軽く揺らす方法を考えていかなければならないと思います。