医療的ケアが必要な子を在宅で支えていく生活、退院5日目にして再度入院となったことについて
せがれちゃんが今朝方入院となった。8/17に退院して5日目、現実はなかなか厳しい。
原因は経管栄養チューブの閉塞。自分でごっくんできないため鼻から十二指腸へチューブで繋ぎ、24時間継続でミルク注入しているのだが、そのチューブが詰まったのだ。
実は退院してからの5日間、同症状で往診と訪問看護に3度ほど緊急対応していただき、入院の一歩手前までいっていた。様々なテクニックを駆使し何とか回避していたのだが、さすがに毎日のように閉塞が発生しているため、チューブ内に固形物が相当溜まっているだろうと判断、新しいものに交換するための入院となった。
内径1mm弱のチューブにたんぱく質や脂質が高いミルクを入れているのだからこの結果は当然ちゃ当然かもしれない。体調悪化による入院でないのが救いだが、連日連夜のトラブルシューティングで非常に眠い。
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子どもは親に生命を依存しているため、トラブル一つ発生するとそれを軸に生活が大きく揺さぶられていくことになる。単発なら何とかなるが、これが連日続くと相当ストレスがかかるなと実感している。新生児はもともと体調的なトラブルは起きやすいが、医療ケアの必要な子はその比ではないのだ。
事実、往診に来てくださっている診療所の相談員に話を聞くと、医療ケアの必要な子を支えるお母さんは半ば鬱のようになっている方が多く、子を見限って離婚されたケースもある。子どもの入院中に夫婦で夜逃げをして行方が分からなくなった、なんて方もいたという。
血中酸素濃度や心拍数を常に追いかけ、異常を知らせる甲高いアラーム音を聞き逃すまいと寝ている時でさえ神経が休まらない。一人だとちょっと気軽にコンビニへなんてことも出来ないし、毎朝のゴミ出しさえ神経を使う。こんな生活が続くと肉体的にも精神的にも追い詰められていくのは当然だろう。*1うちの子はケア負担は比較的軽い部類かと思うが、例えば気管切開し呼吸器管理が必要な子の場合、はっきり言って夫婦2人で在宅にて支えていくには無理がある。新生児育児でさえ鬱になる方がいらっしゃるのに、そこから更に痰の吸引、経管栄養、呼吸器管理、モニタ管理などが追加されていき、現実的に2人だけではマンパワーが足りないのだ。
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嵐と共に帰ってきて嵐と共に戻っていったせがれちゃん。
退院は明日の夕方らしい。
今夜はちょっとだけゆっくり過ごしたいなと思う。
*1:夜逃げを肯定しているわけではない