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福祉×マーケティングで生活困窮者を救え!

福祉×マーケティング 社会福祉

平成27年4月に生活困窮者自立支援法が施行され、全国各地に相談窓口が設置されています。この制度をざっくり言うと、生活保護に陥る前に支援を受けて自立を目指しましょうというもの。

 

参考 厚生労働省HPより

www.mhlw.go.jp

 

皆さん、こんな制度がスタートしていたなんてご存知でしたか?恐らく答えはNO、福祉関係者でなければ知っている人って少ないのではないかと想像します。

 

こういった新しい福祉制度が始まると、行政がHPに掲載したり、役所内やその管轄の建物にポスターを貼ったり、地域の福祉機関に啓発したりというような普及活動になります。つまり、福祉関係者や役所に来る人に周知するだけです。例えば障害者層と生活困窮者層は被る部分が大きいので、周知しておけば困窮者を拾うことが出来るだろう、そんな意味があり福祉関係者に周知するのだと思います。

でもこれだと、障害者層以外の方で生活に困窮している方には情報が届きませんよね。実際にこのエントリを読んでくださっている皆さんは知らないはずです。(皆さんが困窮しているとは思っていませんが)

行政が所得税や住民税から所得を割り出し直接通知を出すなんてできるはずありません。どうすれば生活困窮者にアクセスでき、情報を届ける事が出来るのでしょうか。

 

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 ■生活困窮者の趣味嗜好ってなんだろう?

 

生活困窮の支援に携わっている方から興味深い話を聞きました。

 

生活保護受給者は【鬼ころし】ばかり飲んでいる」

www.onikoroshi.co.jp

 

そういわれて観察してみると(その是非はおいといて)生活保護受給者は飲酒する人が多い。鬼ころしの他にはワンカップ大関もなんかも良く見かける。ウィスキーやブランデーを飲んでる人なんて見たことない。

www.ozeki.co.jp

 

鬼ころし】や【ワンカップ大関】の共通点は比較的安価でかつ度数が高いこと。つまりお金のない人も手を出しやすく、手軽に酔うことが出来る、故に生活困窮者に好まれる(傾向にある)。そんなロジックではないかと思います。

更に、(その是非はおいといて)このご時世なのに何故か喫煙率も高い。その理由は別に考察するとして、生活困窮と飲酒喫煙は相関関係にあるように思えてなりません。

 

生活困窮者は飲酒喫煙率が高いのであれば、鬼殺しやワンカップ大関、タバコが売っているところにポスターなどを貼っておけば、目に入る可能性が高くなります。それらを扱っているところといえば、コンビニ、スーパー、酒屋などが考えられますが、これを市内全域で捉えると結構な数です。それを全部カバーできる資源を持ち合わせていれば結構なのですが、そうではないのが実情でしょう。もっと絞る必要があります。

 

■生活困窮者はどこにいる?

 

生活していくにはお金がかかります。そのお金の流れの中で、生活困窮者だと疑われる特有のお金の流れがあれば、生活困窮者がどこにいるのか割り出せるかもしれない。

僕が目を付けているのは家賃です。家賃というのは概ね地価に連動しています。駅近よりも遠い方が、JR沿線よりも私鉄の方が、地価は安くなります。それに応じて家賃相場も安くなります。個人情報の問題があり地図上のプロットデータは公開されることはないと思いますので証明するとが難しいのですが、地価の安い(家賃相場の安い)地域に生活保護受給者や生活困窮者が固まる傾向にあるのは間違いないでしょう。事実、僕の関わりのある生活保護受給者はある地域に固まっています。

 

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以上より、同じ市内で比較し地価の安い地域の中にあり、タバコや【鬼殺し】【ワンカップ大関】などのお酒が売っている場所に生活困窮者の相談窓口の案内を出せば、今まで関わることのなかった層の生活困窮者にアプローチすることが可能となり、更にかけたコストに対して(言葉は悪いですが)捕捉率が高まるのではないかと思うのです。

 

ターゲットを決め、その行動特性を洗い出し、そこにアプローチをしていく。

 

善意からくる活動と効果的な活動はイコールではありません。

 

成果をあげるには福祉分野でもマーケティングの視点は必ず必要だと思います。

 

(ちなみに生活困窮者は使えるお金が少いため行動範囲が狭くなる傾向にあります。なので地域をある程度限定しても問題ないと思われます。)

 

 

 

 

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プロフィール

kikuo_tamura

社会福祉士 / ソーシャルワーカー

社会福祉法人 松の実会 評議員 / NPO法人 こども子育て・発達支援研究会 監事

H28年6月、重症新生児仮死にて長男が生まれたことから、医療的ケア児関連に特に興味があります。

趣味は登山、トレイルラン、子どもを追い回すこと。1985年千葉県生まれ。
ご意見、ご連絡はお気軽に下さい。とても励みになります。
【m.jiggler@gmail.com】